「看護師が師長からいじめられて、私だけきついシフトにされる…でも、上司だからなにも言えない…」
「外来勤務で医師からいじめられているけど、看護師は立場が低いから反論できないよ…」
「院長や院長夫人ってなんであんなに看護師をいじめるの?だけど、雇い主だから言いなりになるしかないんだよね…」
看護師は看護師長だけでなく、医師や院長、院長夫人からもいじめられることがありますよね。
上司からいじめにあうと、どんな理不尽な内容だったとしても言い返せないのが辛いところです。
でも、上司にいじめられた時には部下という立場でもできることがあります!
それに、上司が権威を振りかざすことなく、部下と平等な立場で接してくれる職場もちゃんとあるんです。
上司からいじめられた時には、今後どうしたいのかをよく考えてみましょう。
いじめられない環境に身を置くことができれば、今の辛い状況から抜け出せますよ。
看護師が上司からいじめられる場面
看護師の上司は看護師長だけでなく、外来勤務の場合には医師、クリニック勤務の場合には院長や院長夫人が上司になりますよね。
まずは、看護師が上司からいじめられる場面を相手ごとに分けて紹介していきます。
看護師長からのいじめ
看護師長は看護師の直属の上司なので、看護師長からいじめを受けると毎日の仕事が苦痛に満ちたものになってしまいます。
例えば、いじめられている看護師だけがきついシフトにされたり、重症患者や手がかかる患者さんなど、誰もが受け持ちになりたくない患者さんばかりを受け持たされるといった嫌がらせを受けます。
また、看護師と看護師長は一緒に仕事をする関係なので、報告をしたり、相談をしなければいけない場面が多いものですが、看護師長に無視されて話もできない…という非常に辛い状態になることもあります。
外来医師からのいじめ
外来勤務の看護師にとっての上司は医師です。
医師からの指示で外来看護師は仕事を行いますが、指示の出し方がぶっきらぼうで分かりにくい、指示の確認をしようとすると怒鳴られる、医師が期待するような行動がとれないと罵倒される、といったいじめを受けることがあります。
外来は、医師と看護師以外には患者さんしかいない…という誰にもかばってもらえない環境だということで、いじめがエスカレートしやすいのが特徴です。
クリニック院長からのいじめ
クリニックの院長は看護師にとっては雇い主という関係の上司です。
院長の査定でボーナス額が決まるクリニックもあるので、院長からいじめられている看護師は給料まで減らされてしまいます。
また、院長は医師として看護師に指示を出す立場。
勤務中に看護師が些細なミスをしただけで激怒される…なんてこともあるでしょう。
さらに、院長はクリニックの職員全員の雇い主でもあるので、女性職員にセクハラし放題というクリニック院長が結構多いです。
お気に入りの女性スタッフに囲まれてハーレム状態を満喫したい院長は、無茶苦茶な理由をつけて気に入らない看護師を解雇することもあるほどです。
クリニック院長夫人からのいじめ
院長夫人は看護師と仕事上の付き合いはないとはいえ、経営者の妻という立場の上司にあたります。
院長夫人は院長と同等の権力があるので、クリニックの職員にとっては恐ろしい存在です。
看護師には何をしてもいいと思っている院長夫人もいて、ストレスのはけ口にしたり、暇つぶしのために看護師をいじめます。
院長夫人のいじめは、ネチネチした嫌味、自分本位な説教、など。
看護師は「なんで関係ない人にこんな事言われないといけないの?」と思いながらも、院長夫人に逆らうとクビにされてしまう危険があるので黙って聞き入れるしかありません。
ここまで看護師が上司からいじめられる場面を紹介してきましたが、上司からいじめられている看護師は「どうせ逆らえないから…」と思考停止して、諦めてしまっていませんか?
いじめられ続けているだけでは、問題を解決することはできませんよね。
だから、看護師が上司からいじめられた時には、今の状況を変えるためにできることはないのか?を考えることから始めましょう。
看護師が上司からいじめられた時に考えること
上司よりも立場が弱い看護師だったとしても、どうしていじめられているのか?今後どうしたいのか?といったことを考えてみると、対策を立てやすくなりますよ。
どうしていじめられているのか?
上司が看護師をいじめるのは手段であり、その目的は「支配すること」です
上司の考える「支配の定義」
- 人は自分の価値観に賛同すべき
- 自分の感情の赴くままに振る舞ってもいい
これら上司の「支配の定義」が生み出された要因には上司がボンボンで甘やかされて育ち、自分は誰よりも偉いと思っても許される環境だったせいもあります。
看護師の立場では上司の「支配の定義」を変えることも、支配という目的を変えることも余程のことがないとできないです。
上司が看護師を支配する上で邪魔になること
- 上司をチヤホヤしない
- 上司が必要としている仕事ができない
- 容姿が上司好みではない
- 嫌味を言われた時に口答えする
- セクハラを露骨に嫌がる
- 有能すぎて上司にとって必要以上の仕事をする
このように上司が看護師を支配する上で邪魔になることがあると、邪魔を排除するために上司は看護師をいじめるという手段を使うようになります。
今後どうしたいのか?
看護師を支配するという上司の目的は、立場の低い看護師の力ではどうにもできないことです。
そのため、看護師が上司に反論していじめを止めようとしても、もっとひどいいじめにあうようになるか、最悪の場合には解雇されてしまう…という結果になるでしょう。
看護師個人には上司のいじめを止める力はないので、看護師ができることは上司に気に入られる看護師になるか、上司のいじめに勝つ力を付けるか、その職場を去る=退職するか、の三択になります。
退職する覚悟がない
退職する勇気を持てない場合には、上司のパワハラを受け入れて、お気に入り看護師になるための努力をするしかないでしょう。
だけど、上司のお気に入りになるということは、自分の感情を殺して上司の言いなりになるということですから、いじめられなくなっても別の感情面のストレスを抱えるという問題が発生します。
退職する覚悟がある
退職する覚悟を持てるのであれば、上司からのいじめをストップさせられる可能性があります。
それに、仮に退職することになっても転職すれば、いじめる上司と別の場所で働けるようになり感情面でのストレスがなくなります。
でも、院長と親や親戚が知り合い、友人の紹介で入職した、などの場合には、簡単には退職できないという問題が出てきます。
上司からのいじめをなくす方法は3つしかないと言われても、すぐには答えが出せない…と悩む看護師もいると思います。
それでは、答えを出す前に、具体的にどういった対処法があるかを考えてみましょう。
看護師が上司からいじめられた時にできること
これから部下である看護師が上司である看護師長や外来医師、院長、院長夫人にいじめられた時にできることを紹介するので、あなたができそうな方法を探してみてください。
上司が看護師を支配していると感じられる状態にする
上司が看護師を支配する上で邪魔になるものがあると、いじめという手段を使うことになるので、支配の邪魔になるものを取り除ければいじめを減らせる可能性があります。
「1.上司をチヤホヤしない」の解決策:上司が気分よく仕事ができる環境作りをする
上司が支配するという目的を達成するための手段として看護師をいじめるので、上司が支配できていると実感できる環境を作ることで、いじめという手段を使わないようにできる可能性があります。
そのために、「褒め言葉のさしすせそ」を使ってみてください。
誰だって褒められて悪い気はしませんから、とにかく褒めまくって上機嫌にさせておけばいじめが少なくなるでしょう。
<褒め言葉のさしすせそ>
- さすがですね!
- 知りませんでした!
- すごいですね〜
- センスありますね!
- そうなんですか〜
でも、この対症療法は、心にもないことを言わなくてはいけないというデメリットがあります。
そのため、いじめられるストレスと、お世辞を言わないといけないストレスを天秤にかけてみて、いじめられるよりはマシだと思ったら、この方法を使って乗り切ってください。
「2.上司が必要としている仕事ができない」の解決策:仕事ができる看護師になる
看護師が仕事ができないと、物事がスムーズに進まず、思い通りにならないので上司のイライラの原因になります。
現実的には難しいかもしれませんが、上司にとって理想的な気が利いて完璧に仕事ができる看護師になれれば、上司は仕事が順調にこなせるので、いじめられなくなりますよ。
「3.容姿が上司好みではない」の解決策:上司好みの容姿になる努力をする
容姿が好みではないという理由いじめられている場合には、上司好みの化粧をして、上司好みの洋服を着るようにしましょう。
ただ、容姿を変えるのには限界があるので、メイクやファッションを変えても上司のお気に入りメンバーになれない時には退職を検討してみてください。
「4.嫌味を言われた時に口答えする」の解決策:嫌味に対応する力を付ける
嫌味発言をされた時には、ムッとせずに「その通りですね!」と返事をするなど、相手を不快にさせない対応力を付けましょう。
しかし、嫌みを言われてもニコニコしていると、扱いやすい看護師だと思われて、仕事以外の時間であるプライベートでも付き合いを求められることがあります。
そうすると、四六時中上司のご機嫌取りをしなくてはいけませんから、休みの日まで上司の相手をする覚悟がなければ退職するしかないでしょう。
「5.セクハラを露骨に嫌がる」の解決策:セクハラされても上手にかわす
閉ざされた環境だとパワハラだけでなくセクハラ行為をされることも多々ありますが、セクハラされても強く反論せずに上手にかわす方法を身に付ける必要があります。
セクハラをされた時には「院長やめてください!」と拒絶するのではなく、「院長ったら、そんなことしたらダメですよ!」と優しく笑顔で対応するようにしてください。
セクハラを容認していると、今度は「愛人にならない?」「不倫しない?」という誘いを受けるかもしれません。
そして、この誘いを断るといじめが再開してしまいます。
でも、不倫関係や体だけの関係になってあなた自身の人生を棒に振ってはいけないので、そこまで要求されたら退職したほうが良いですよ。
また、セクハラをされて平気な看護師はいないでしょうから、セクハラされているのに嫌な顔をしてはいけないというストレスのかかる方法です。
セクハラされたほうが、いじめられるよりもマシだと思える看護師は、この方法を使ってみてください。
「6.有能すぎて上司にとって必要以上の仕事をする」の解決策:目立たないような振舞いを心がける
難しいのは、有能すぎる看護師も上司に嫉妬されていじめられるということです。
仕事ができる、学歴が高い、など嫉妬される原因があっていじめられている場合には、とにかく目立たないように注意してください。
いじめをする上司にとって、自分よりも優れている部下は目障りな存在なんです。
上司に気に入られたいと思ったら有能さを隠して目立たないようにしておくしかありません。
上司のいじめに勝つ力を付ける
賛同者を集める
上司からのいじめを受けている際には、1人だけで戦おうとしないでくださいね。
1人で歯向かっても、立場が上の上司に勝つことはできませんし、いじめ被害が大きくなっただけで終わってしまうリスクが高いです。
だから、立場が低い者が権力を持つ者に立ち向かう時には、力のなさを数でカバーしないといけません。
いじめをするような上司はたくさんのスタッフに嫌われていることが多いので、あなたと同じように上司からのいじめをやめさせたいと思っている仲間を見つけましょう。
看護師だけでなく、受付スタッフなど他の職種の職員にも仲間になってくれる人がいるかもしれないので、なるべく多くの賛同者を探してください。
上司からのいじめをやめさせたいと思っている人が集まったら上司と話し合いの場を持ちましょう。
大勢のスタッフからお願いされたら、上司も気持ちを入れ替えていじめをなくしてくれるかもしれません。
しかし、部下が何人集まっても上司のほうが立場が強い場合には、さらに酷いいじめに発展してしまうというリスクがあるので、もしもの場合には退職する覚悟を持っておいてください。
また、協力してくれる同志も退職を迫られるような状況になってしまう恐れがあります。
そのため、同志を集める際には、退職する覚悟があるのかを事前に話し合っておきましょう。
外部機関に相談する
どうしても上司からのいじめをやめさせたい場合には、外部機関に間に入ってもらう方法もあります。
ただし、パワハラ問題は解決しても職場での立場が悪くなってしまうことが多いので、外部機関に依頼する場合も退職になるかもしれないという覚悟をしておかなくてはいけません。
<相談窓口の一例>
いじめられる職場から離れる
転職する
ここまで紹介した方法でもいじめがなくならない場合や、上司に気を使うのに疲れた看護師は今の職場を退職しましょう。
上司からのいじめの場合には、上司が変わらない限り、状況が良くなることはほとんどないので思い切って転職したほうが良いですよ。
上司と部下が平等な立場で働ける職場を見つければ、無駄な気を使わずに仕事だけに集中できますからね。
でも、転職先を探す時の参考になる求人票は上司である立場の人が内容を決めていることが多いんですよね。
クリニックなら院長の指示で求人票を作成するでしょうから、職場内の人間関係に関する情報を隠して看護師を募集するでしょう。
それに、外来医師や看護師長がいじめをしているかどうかは求人票に書かれていない情報です。
あなた自身で病院やクリニックに確認しても上司からのいじめがあることを隠して答えるでしょうから、転職前に上司からのいじめがないか確認したにも関わらず、また上司からいじめられる職場に転職してしまうリスクがあります。
だから、情報不足で上司からいじめられる職場に転職してしまわないよう、転職サイトを使ってください。
転職サイトのコンサルタントは、転職サイトを使って転職した看護師から職場内の情報を聞いているので、上司にバレずに人間関係を探ることができるんです。
転職サイトのコンサルタントに上司にいじめられない職場を探してもらえば、安心して転職先を決められますよ。
上司からのいじめは理不尽な内容が多いので、聞いているだけで疲れちゃいますよね。
そんなくだらないことで精神を消耗しない職場を見つけて、イキイキと働くナースになってくださいね。