- 看護師が試用期間を延長されるのはクビの予兆と言えるのか?
- 看護師が試用期間を延長されるのは、はたして違法か?合法か?
- 看護師が試用期間の延長を伝えられた時の対処法3つ
- 看護師が試用期間を延長された時に対処法以前に知っておくべきこと
「看護師が試用期間を延長されたということは…いずれクビになる!?怖い!」
「試用期間を延長したいと言われたけど、そんなのあり?違法じゃない?」
試用期間を延長されるなんて思ってもないので、急に言われたら驚きますよね。
それに、延長されてなかなか本採用してもらえないと、不安な気持ちになるのもよく分かります。
だけど、試用期間を延長されたからと言って、必ずしも解雇されるわけではないので安心してください。
そして、試用期間の延長は違法ではないんです。
「本当にクビにならない?」「違法じゃないと言われても納得できない!」という看護師のために、試用期間の延長について詳しく説明します。
試用期間を延長されて憤りを感じている看護師は、この記事を読んでモヤモヤを吹き飛ばしましょう!
看護師が試用期間を延長されるのはクビの予兆?
看護師が試用期間を延長されると、「本採用してくれないのは、クビにするかもしれないから?」と不安になりますよね。
試用期間中のほうが本採用より解雇しやすいイメージがあるかもしれませんが、試用期間のほうがクビにしやすいというわけではありません。
労働基準法第21条では「解雇予告が不要な従業員」に「試用期間中の者で入社日から14日以内の者」となっているので、試用期間中で14日以内であれば即時解雇できます。
本採用と試用期間の違いはこれくらいです。
そして、採用した職員をクビにする時には、合理的で多くの人が納得できる理由が必要だと労働契約法に記されています。
労働契約法第16条
解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。
つまり、入社15日以上が経過していれば、試用期間中でも本採用された時と同じで、正当な理由がない限り簡単には解雇されないということです。
「延長されてなかなか本採用されない=クビにされる可能性大」ではないので安心してくださいね。
そうは言っても、「私はクビにされそう…」という予感がしている看護師もいますよね。
それは、解雇される理由に心当たりがあるからではないでしょうか?
そんな看護師は、以下の記事を読んでおけば大丈夫ですよ!
試用期間中に解雇された時に役立つ情報が満載です。
看護師が試用期間を延長されるのは違法?合法?
次は、試用期間の延長は違法なのかどうかを確認しましょう。
試用期間を延長する時に必要となるのが、この3点です。
試用期間延長に合理的な理由がある
就業規則に試用期間延長について記載されている
試用期間延長を伝えられ、双方で合意がある
試用期間延長に合理的な理由がある
合理的な延長理由の例
- 必要とされる技術の獲得が不十分
- 病気などで出勤した日数が少ない
- 日数が経つにつれて勤務態度が悪くなった
- 試用期間中に部署異動があり、もう少し様子を見たい
試用期間は本採用に値するだけの能力があるかどうかを見極めるために設けられているため、予想していた成果が出せていない場合には、試用期間が延長されることがあります。
明らかに仕事のできない看護師だと思われた場合には、試用期間終了と同時、またはそれよりも早く解雇されるはずなので、試用期間が延長されたということは今後に期待が持てるということでしょう。
怪我や病気で試用期間中の出勤日数が少ない場合には、もう少し様子を見たいという理由で延長されます。
時々あるのが、最初は順調だったのに、日が経つにつれて態度が横柄になったり、遅刻が増えていき「今後が不安…」と思われて試用期間が延長されるケースです。
また、頻度としては稀ですが、入職してから病院内で大規模な変革があった時には、試用期間中でも働く場所が変わることがあります。
その際に、新しい部署で過ごした期間が短いと試用期間が延長されます。
就業規則に試用期間延長について記載されている
就業規則に「試用期間を延長することがある」と書かれていれば、病院側から事前に試用期間を延長する可能性があると知らされているということ。
そして、延長の有無だけでなく、延長期間の長さについての記載がある場合もあります。
「1ヶ月の範囲内で試用期間を延長することがある」と書かれているのに、1ヶ月を超えて延長された場合は違法ということです。
試用期間延長を伝えられ、双方で合意がある
試用期間延長は雇用者側が一方的に決めることはできません。
試用期間を延長するには、雇用者と労働者両方の合意が必要です。
だから、あなたが「そんな理由で延長されるのは納得できない!」と思えば、拒否することも可能。
でも、試用期間延長を拒否すれば本採用の可能性があると言われても、今後も働き続ける職場で、そこまで我を通すことは難しいですよね。
「もう少し様子を見たいから」と言われたら、「え?私の能力不足のせい?」と不安になって、試用期間延長に合意してしまう看護師が大半です。
また、「試用期間を延長されてまで働きたくない!もうこんな職場すぐに辞めたい!」と思っている看護師もいるのではないでしょうか?
そんな看護師は、以下の記事を、参考にしてくださいね。
看護師が試用期間の延長を伝えられた時の対処法
延長の理由を聞く
試用期間の延長にはそれなりの理由が必要になるので、まずはどうして延長が必要なのかを聞いてみましょう。
「ショックで質問なんてできない!」と思うかもしれませんが、理由をはっきりとさせておくことは非常に重要です。
延長の理由を聞かないと、何を頑張れば本採用してもらえるかが分かりませんよね。
例えば、能力不足が延長の理由なのに、勤務態度の見直しばかりをしていたら、本採用への道が遠のいてしまいます。
それに、延長理由を聞いた時の態度を見れば、ブラックな病院かどうかの判断材料になります。
真摯な態度で説明してくれれば勤め続ける価値のある病院ですが、言い逃れされたり不誠実な対応をされたらブラックの可能性が高いです。
就業規則を確認する
恐らく、ほとんどの看護師が就業規則をたいして読まずに働き始めていますよね。
でも、就業規則には大事なことがたくさん書いてあります。
試用期間についての重要情報が記載されているかもしれないので、読み直してみてください。
延長期間を確認する
病院によっては、試用期間を延長することだけ伝えて、延長期間を教えてくれないことがあります。
試用期間中は本採用後よりも給料が安く設定されていることが多いので、予定延長期間を教えてもらわないと困りますよ。
それに、今後の予定が分からないままで働き続けるのは嫌ですよね。
看護師の試用期間は1ヶ月〜6ヶ月がほとんどです。
だから、延長した期間も含めて試用期間が適切かどうかの目安は、6ヶ月。
6ヶ月以上の試用期間を設けられたら、その病院は安い賃金で看護師を働かせたいと思っているのかもしれません。
看護師が試用期間を延長された時に知っておくべきこと
試用期間を延長されたとしても、今後クビになるかどうかは分かりません。
だけど、ひとつだけ言えるのは、その病院は要注意!だということ。
試用期間中は「給料が安い」「本採用よりもクビにしやすい雰囲気がある」という理由で、雇用者にとって都合が良い状態。
本採用前に解雇されたら何も言えずに泣き寝入りする看護師が多いことを、ブラックな病院は知っています。
ブラックな職場の経営者は「いつでもクビにできるよう試用期間を長くしておこう」「試用期間中の安い給料で働かせて、人件費を節約しよう」なんていう恐ろしいことを考えているんです。
試用期間を延長されて不安や怒りがあるということは、延長理由に納得できていないせいですよね。
もし、正当な延長理由があったり、丁寧に延長理由を説明してくれていれば、「本採用されるように頑張って、これからもここで働きたい!」と思っているはずです。
試用期間を延長されてモヤモヤしているのは、その病院にブラックな気配を感じているからですよ。
ブラック病院で不当な扱いを受け続けるくらいなら、転職したほうが良いと思いませんか?
でも、「試用期間中の辞め方は?簡単に辞められるの?」と何から始めていいか分からない看護師もいますよね。
そんな看護師は以下の記事に従って退職手続きをしましょう。
そして、試用期間中に退職する看護師のもうひとつの不安が、「試用期間に辞めた看護師を採用してくれる病院はあるの?」ですよね。
前の職場をすぐに退職した過去があると、採用担当者に与える印象は確実に悪くなります。
だからこそ、転職サイトのコンサルタントと一緒に対策法を考えておいてください。
何も用意せずに面接を受けたら「前の職場を早期退職したのはなぜですか?」と聞かれた時にきちんとした返事ができません。
コンサルタントは、試用期間中に退職した看護師の転職をサポートした経験があるので、採用担当者に良い印象を与えられる受け答えの仕方や面接態度を教えてくれますよ。
アドバイス通りに理想的な振舞いができれば、良い条件の病院に転職できます。
早く次の職場を見つけて、ブラックな病院とは手を切りましょう。
モヤモヤせずに働ければ、仕事が今よりも楽しくなりますよ!