「看護師が試用期間中に解雇されるなんて…信じられない!ショック!」
「試用期間終わったらクビにされたけど、どういうこと!?」
試用期間中に解雇されたり、やっと試用期間が終わって、これで本採用!という時に突然クビだって言われたら…納得できませんよね。
でも、試用期間中、試用期間終了と同時に解雇されるのは、見方を変えればラッキーなことなんです!
突然クビにするようなブラックな病院とは関わらないほうが身のためです。
今回は「試用期間中、試用期間終了時にクビにされるのがどうしてラッキーなの?」という疑問にお答えします。
試用期間中に解雇された看護師は、やるべきことをやって、次の就職に向けての準備を進めましょう!
きちんと転職活動をすればもっといい職場が見つかりますよ。
看護師が試用期間中に解雇されるのはラッキーなこと?メリットは?
看護師が試用期間中にクビになってしまうと大変なショックを受けると思いますが、考えようによってはラッキーな出来事でもあります。
「クビ」と言われるとマイナスのイメージしか持てませんよね。
だけど、別の角度から解雇されたことを考えてみると、隠れたメリットがあることに気付けますよ。
退職する踏ん切りがついた場合
心の声が「この職場は向いていないから、辞めたい!」と叫んでいるけれど、すぐに辞めてはいけないと思って無理して頑張っていた看護師もいますよね。
辞めたくても行動に移せなかったのだとしたら、採用側に印籠を渡されて退職する踏ん切りがついたことに「ありがとう!」と思っておきましょう。
あなたの適性に合わない職場に就職してしまった場合には、頑張っても上手くいかないので、すぐに辞めたくなってしまいます。
例えば、急性期病棟なら、患者さんの気持ちに寄り添うことよりも、観察能力の高さや病状の変化を素早く察知することが重要視されます。
そのため、急性期病棟では、患者さんとのんびり話をしている看護師は邪魔者扱いされてしまうでしょう。
逆に、緩和ケアを行うホスピスではゆったりと患者さんと向き合うことが大切なので、テキパキ派の看護師は「冷酷な看護師さんだな…あの人には見てもらいたくない」と思われてしまうことがあります。
また、よくあるのが、子供嫌いの看護師が小児患者の多い病院に就職してしまい、子供向けの対応ができず苦戦することです。
このように、あなたの適性に合っていない職場に就職してしまった場合には、採用側もあなたも向いていないと考え、どちらが先に解雇・退職という形で言い出すかの違いだけとなります。
向いていないからと言ってすぐに辞めるのが正解というわけではありませんが、解雇されたのであれば、それをプラスに捉えましょう。
もし、採用側が向いていないと思いながらも本採用し、そのうちなんとかなるだろうと考えて解雇しなかった場合、あなたは、
「何年も頑張ったけど、やっぱり向いてなかった…」
と後悔することになります。
後悔する前に辞められたということは、時間を無駄にせずに済んだということです。
次の転職での注意点
この経験が元になってあなたの心の叫びに気付けたら、次は苦手な職場を除外して転職先探しをすればOK。
そうすれば、同じ失敗を繰り返すリスクを減らせますよ!
労働者をすぐクビにする病院だった場合
看護師が働く職場の中には、労働者を簡単にクビにするようなブラックな病院が存在します。
「院長の好みの女ではなかった」「看護師長のお気に入りになれなかった」など、看護師としての能力とは全く関係ない理由で解雇された場合には、容姿や個人的な好みで判断するような上司がいることが早い段階で判明してラッキーですよ。
働き続けてから判明して辞めることになった場合は時間の無駄が生じてしまいます。
そんな病院で働き続けても、給料がもらえること以外の利点はないので、辞められてラッキーだと思いましょう。
また、試用期間中とはいえ、身に覚えのある正当な理由なしにクビにするのは、看護師を尊重していない証拠。
それが、早い段階で判明して良かったですよ。
本採用後に判明していたら、過酷な労働を強いられたり、辞める時も採用側の都合で強い引き止めをしてくる可能性が大きいです。
次の転職での注意点
転職サイトのコンサルタントに、看護師を尊重するホワイトな病院を探してもらいましょう。
正当な理由で試用期間中に解雇された看護師だったら?
あなたの勤務態度が悪かった場合
試用期間中に仕事を覚える努力をしなかった、無断欠勤した、遅刻の回数が多かった、など勤務態度に問題があって解雇された場合には、同じことを繰り返さないほうが良いですよ。
看護師は人出不足でクビにされることが少ないので、態度が悪くても採用されるケースが結構あります。
だけど、社会人としてのルールを守れないと、仕事が長続きしないので転職を繰り返さなくてはいけません。
次の転職での注意点
何度も転職していると採用してくれる病院が少なくなり、ブラックな病院しか内定がもらえなくなる危険があります。
そんな残念なことになる前に、次の病院では心を入れ替えて働くようにしてくださいね。
そうすれば、「うちの病院にはなくてはならない頼りになるナース」として大事に扱ってもらえるはずです。
看護師が試用期間中に解雇された時にすべきこと
看護師が試用期間中に解雇された場合には、しばらくは悲しい気持ちでいっぱいでしょうが、気持ちの整理がついたらやるべきことがあります。
頑張って行動に移しましょう。
理由を聞く
試用期間中は雇用契約を結んでいるので、即時解雇できないことになっていますが、例外があります。
労働基準法第二十一条の「解雇予告が不要な従業員」の中に「試用期間中の者で入社日から14日以内の者」となっているので、法的には試用期間14日以内は即時解雇できるということです。
ただし、14日以内なら即時解雇できるとはいえ、合理的な正当な理由は必要です。
だから、解雇された理由をはっきりと教えてもらってないのであれば、勇気を出してクビにした理由を聞きましょう。
14日以上経っていたとしても、クビになる理由が見当たらない場合には、正当な解雇理由があるかどうかを確認してくださいね。
解雇予告手当をもらう
使用者から一方的に解雇する場合には、30日前までに予告しなくてはいけないという決まりがあります。
労働基準法第二十条
使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少なくとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむを得ない事由のために事業の継続が不可能となった場合又は労働者の真に帰すべき事由に基いて解雇する場合においては、この限りでない。
となっているので、解雇を言い渡された日から解雇日までが30日未満である場合には、解雇予告手当の請求ができます。
どうせ辞めるにしても、もらえるものをもらっておかないともったいないですよね。
「お金をください!」とは言いにくいかもしれませんが、解雇予告手当を請求するのは世間一般でよくあることです。
そこまで無理な要求ではないので、「解雇予告手当を頂けますか?」と丁寧にお願いしてみてください。
相手が不快にならないような言い方をすれば、解雇予告手当を出してくれますよ。
労働基準監督署に相談もあり
労働基準監督署は労働問題の悩み相談をしてくれるところで、不当解雇や試用期間中のクビについて労働基準法に則った具体的なアドバイスをしてくれます。
あなたが不当解雇について詳しく知りたいのであれば、労働基準監督署に相談するのもありですが、労働基準監督署がしてくれることは業務改善の指導だけです。
だから、労働基準監督署に相談してもアドバイスしかしてもらえず、労力をかけても疲れるだけかも…。
むしろ、その労力を次に向けたほうが得策です。
労働基準監督署が解雇に関してできる指導は以下の2点です。
- 解雇予告から30日間の権利を守る
- 解雇予告手当の支払い
労働基準監督署に相談するのは、この2点に関することだけにしておきましょう。
次の職場を探そう
解雇された看護師は早く次の職場を決めたいですよね。
でも、クビにされたばっかりで意気揚々と転職活動できる看護師は少ないと思います。
ほとんどの看護師が
「またクビになったらどうしよう…転職するのが怖い!」
「試用期間に解雇されたのに、採用してくれる病院なんてあるの?」
という不安を抱えているでしょう。
試用期間中に解雇されたことが心配な看護師は、転職サイトを使うと良いですよ。
ほぼ100%の確率で、前職を短期間で辞めたことについて面接で質問されます。
面接で聞かれたことには正直に答えるのが基本ですが、「クビにされたからです」だけでは、「この看護師はヤバいな…」と思われて内定がもらえないでしょう。
だけど、転職サイトのコンサルタントに相談すれば、採用担当者に良い印象を与える答え方を教えてもらえます。
解雇された理由によって適切な答え方は違ってきますが、正直に事実を伝えつつ、次の職場では長く働くために努力する意志があることが伝われば採用してもらえます。
それに、面接でイマイチな対応しかできなかったとしても、コンサルタントが採用担当者と話してあなたの良さをアピールしてくれます。
あなただけが「頑張ります!」と言うよりも、コンサルタントという第三者が「しっかりと働いてくれる看護師さんですよ!」とプッシュしてくれた方が、病院に信頼してもらえますよね。
試用期間中または使用期間終了と同時に解雇された経験は辛いものですが、これも経験として活かせれば、より人の気持ちに寄り添えるナースになれますよ。
次はあなたに合った職場で、看護師として活躍してくださいね!